アセロラ

アメリカ大陸原産のサクランボのような果実をしていることからバルバドスザクラ・バルバドスチェリーとも呼ばれますが、バラ科のサクラとは異なりキントラノオ科の植物です。アサイー同様に傷みやすく、常温では2、3日しか保存ができないので、日本ではほとんど市販されることはありません。ベトナムではポピュラーなフルーツで、生のままのアセロラに唐辛子塩をつけて食べることが多いようです。沖縄や鹿児島で栽培されるようになりましたが、生のまま食すよりはジュースでの販売が一般的ですが、ジャムやゼリーといった菓子や果実酒、黒酢などにも利用されています。甘味種と酸味種があり、含んでいるビタミンも種によって多少変わってきますが、アセロラはビタミンCを多く含むことで知られるレモンの20倍以上もの含有量をほこります。豊富なビタミンCは風邪の予防や美肌、通風抑制などに効果が期待できますが、熱には弱い性質を持つので効果的に摂取するなら加熱しない調理が良いでしょう。しかし、ビタミンCの過剰な摂取は、腎結石を引き起こしたり尿酸値を引き上げてしまう場合がありますので、アセロラ成分が濃縮された商品を使用する際は注意が必要です。ビタミンCの他にも、抗酸化作用に効果があるポリフェノールであるアントシアニン、ケルセチンを含んでいますが、このケルセチンは血管を保護する薬剤に使用されるなど、血管の強化に有効性が認められています。他にも非感染性の前立腺炎や花粉症によって引き起こされる炎症の抑制などにも効果があるとされています。カリウムも含まれているので、ナトリウムの排出を促進し高血圧、動脈硬化、心筋梗塞・脳梗塞の抑制にも効果が期待されています。

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